繋ぎ、結ぶ。
3部作、最終章。千早とクイーン若宮詩暢との壮絶な戦いから2年。念願の新入部員を迎えた瑞沢かるた部、そして新もるた部創設に向けて奔走し始める。それぞれの方向から高校生活最後の全国大会へと向かう。
高校3年生という儚い時間がとても丁寧に描かれていました。
これまでの2作を超える映像の圧に、過去と未来を行き来するアニメーションという新たな演出。なにより「静」の中でうごめく「動」のスローモーション。緊張感とユーモアの調和がぐっときました。
「後悔してない?」「宝物です。」というやりとりから「なんで?」攻めまで涙腺が壊れたかと思うくらい涙があふれてしまった。
上の句の回想もしつつ、新たなキャラクターに対しては無駄な説明なく自然と入っていける感じ軽やかで良かったなぁ。
「和」の持つ繊細な美しさと強い人こそ持てる「人」を思う気持ちに溢れた一作。
今作もエンディングロールに行きつくまでとてもいじらしかった。
偏見、先入観、既成概念、そういったフィルターは置き去りましょう。