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検察側の罪人のasakoのレビュー・感想・評価

検察側の罪人(2018年製作の映画)
4.3
公開前ですが!
実は8/6の完成披露試写会で見ることができました。

とても重厚で、一度では消化しきれない映画でした。
終始目が離せなくて、途中は苦しくて身体中に力が入ってしまって、終わってからしばらく動けませんでした。

私は沖野に感情移入してしまったし、そういう人が多いのではないかなと思うけれど、描き方次第でどちらの立場にも共感出来るような気がします。
実際、最上の苦しみも理解はできる。
検察官が絶対に越えてはいけない一線だけれど、ある意味検察官という立場の最上にしか出来ないことだったのだと思います。

どの「正義」が「正しい」のか、きっとそれは誰にも決められない、「正解」の無いものなのだろうと思いました。

最上役の木村さんは良い意味で“キムタクオーラ”が無くて、「最上」という一人の葛藤する検察官として見ることができました。
対する沖野役の二宮くんは、何と言っても取調室のあのシーン。松倉役の酒向さんの怪演ぶりも相まって、沖野が声を荒げながら松倉を追い詰めていく姿に圧倒されてしまいました。

楽しい映画とは決して言えないけれど、多くの人に見てほしい。
単なるジャニーズ主演映画で片付けられてほしくはないです。
必ず何か心に残るものがあると思います。
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