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あのこは貴族のasakoのレビュー・感想・評価

あのこは貴族(2021年製作の映画)
4.3
ずっと気になっていて見られていなかった映画。
軽い気持ちで再生し始めたけど、見入ってしまいました。
語彙力ないけど、とてもよかった。

“貴族”とも言うべき上位階層の人たちでも、上には上がいるし、金銭的な不自由はなくてもちょっと窮屈でしんどそう。もっと嫌味な感じで描かれているのかと思ったけど、案外(?)そんなことはなくて安心しました。

「だって、そう育てられてきたでしょ」
結婚しなければいけない、親の跡を継がなければいけない。
自分の運命を受け入れて生きていくことになるその立場にはなんだか切なくなりました。。

もちろん、地方から東京に出てきた人たちにも苦労がたくさんあって、それでもどこか生き生きして見えたりもして。
華子はそんな美紀のことが羨ましかったんだろうと思います。

結局は、どんな生まれであっても、誰もが何かしらに悩みながら生きていくことになる。
その中で大切なのは、やっぱり自分がどこにいる時が一番自分らしくいられるか、なのかなと思います。それを知ることってきっと、人生を生きやすくするために必要なことだと思います。

「どこで生まれたって、最高って日もあれば泣きたくなる日もあるよ。
でも、その日何があったか話せる人がいるだけで、とりあえずは十分じゃない?」

終盤のこの言葉がとても胸に響きました。
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