O次郎

王様の事件手帖のO次郎のネタバレレビュー・内容・結末

王様の事件手帖(2017年製作の映画)
3.6

このレビューはネタバレを含みます

韓国製シャーロックホームズ。
主役の王様自身が腕っ節が強い、という設定なのでロバート・ダウニー・Jr版に近いだろうか。

劇中内で王様自身がツッコミを入れていたが、ワトソンポジションの新米隠密アン・ジェホンが些かマヌケすぎる。
「見たものをすべて覚えている驚異的な記憶力」というのも、物語展開上効果的な設定とは言い難く、王様が推理に行き詰まった際に請われて思い出す程度。

言うなれば主人公の王様が、『無敵鋼人ダイターン3』の破嵐万丈が如き文武両道振り切ってる万能超人なので、わざわざバディムービーの体裁にした意義が今ひとつ薄くなってしまっているのが残念。

あとは、事件の幕の引き方が『遠山の金さん』というより大岡裁き的な人情優先の沙汰なので、カタルシス的には若干片手落ちなのも否めない。サスペンスとしても伏線の張り方が弱いかと。

総じて、もう少し主人公以外のキャラクターの個性が各自出せていればコメディタッチ作として点数上がったかと思われた次第。
O次郎

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