フィルマのお友達からおススメ頂いたので鑑賞!
イギリス好きにはこりゃたまらん!
ザ・フーのアルバム「四重人格(Quadrophenia)」を基にした映画だそうで。ザ・フーの楽曲がてんこ盛り。
1964年ロンドン。広告会社の郵便係として働くジミー(フィル・ダニエルズ)は、夜になるとモッズ仲間と一緒にクスリと酒と音楽で騒ぐ毎日を過ごしていた。
モッズとは。3つボタンの細身のスーツにミリタリーコートを羽織り、多数のミラーで装飾された改造スクーターを愛用するファッションスタイル。
彼らに対抗するのが、リーゼントの髪型に革ジャンを羽織り、バイクに跨るロッカーズ。
モッズとロッカーズとの抗争を描く青春劇。
当時のイギリスの若者文化をこれでもかと堪能出来る。本当に皆んなモッズコートを着ていたんだなぁ…。
青春という名のモラトリアム。
恋をしても、クスリでハイになっても、「We are mods!」と繰り返し大声を上げて集団で闊歩しても、結局ジミーの心は晴れない。
10代ならではの閉塞感を嫌という程見せてくれる。
ああ…若いなぁ…。
痛々しいなぁ…。
仲間内で同じスタイルに身を包んでも、自分は何者でもない。その真実に気付くから、人は自分を見つけ大人になっていく。それは誰の模倣でもない、自分だけのスタイル。
そのモラトリアムが弾ける瞬間を見事に描く傑作!
特に終盤、ことごとく物事がうまくいかないジミーを描く一連のパートが堪らなく良い!!
ザ・フーにハマっていた訳ではないけれど、映画を通じて彼らの楽曲の素晴らしさにも気付かされる。
若かりしスティングが一際カッコ良かった!