全ては弟のために。
ジョシュ・サフディ、ベニー・サフディ監督、ロバート・パティンソン主演による犯罪ドラマ。
銀行強盗に失敗した兄弟が逃げる途中、知的障害を持つ弟だけが捕まってしまったため、救い出そうとする兄の姿を描く。
主人公となる兄弟の兄コニーをパティンソン、弟ニックを監督であるベニー・サフディ自らが演じているほか、コニーの恋人役でジェニファー・ジェイソン・リーが登場。
物語は、銀行強盗を行った末に捕まってしまい、病院にいるニックを助け出そうとするコニーの姿を中心に展開していくが、まあ見事に負の連鎖。
コニー自体は、頭の回転が速く、その場その場での対処については機転が利いており、逃れていくのだが、総じてみると、まるでうまくいっていないというのが面白いところであり、何とも皮肉なもの。
基本的には逃走劇であるのだが、それを煽るのがワンオートリックス・ポイント・ネヴァーが奏でる劇伴で、シンセサイザーを中心とした響きが、スリリングさに拍車をかけている。
スケール感は大きくないものの、兄弟愛に溢れるコニーのひたむきさとクライムもの特有のサスペンスが融合されており、着地点が見えないため、最後まで見入ってしまう一作。
蹴ろうとした？
