Kota

ローラのKotaのレビュー・感想・評価

ローラ(1961年製作の映画)
3.5
“初恋はいつまでも残る。”

フランスの巨匠ジャック・ドゥミの初期作。港町カントで繰り広げられる恋愛模様をある3日に焦点を当てて繰り広げる。“シェルブールの雨傘”や“ロシュフォールの恋人”ではあんなにカラフルだったのに、この映画はモノクロでもこんなにも美しい。

展開は終始ザ・フレンチで人々はすぐに恋に落ちその想いを歌のように語る。七年間初恋の人を待ち侘びて結ばれる人もいれば、一日で大失恋をする人もいる。よく言えばロマンチックだけど、偶然に振り回される様は滑稽。特に何が起こるわけでもないけれど、フランスの景色とフランス語の心地よさ、そして圧倒的な“映画的完成度”によって最後まであっという間に見れてしまう。
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