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おじいちゃん、死んじゃったって。のmitoのレビュー・感想・評価

3.1
人気CMを多数手掛けた、森ガキ侑大さん初監督作。
「おじいちゃん、死んじゃったって」
祖父の死から火葬まで、ある家族の姿を描く。

テーマとしては普遍的。
人が死んだ時の家族の関係性や想いが表面化するタイプ。

CM畑出身だからか、画作りは言う事なし。
話はもうちょい、工夫すれば良いのにと思う点がちらほら。

家族の年齢や立場、おじいちゃんとの関係性で変わる心持ちを如実に描けてたら、凄い面白い映画になったのに、ちょっと惜しい。
例えば、主人公的立場である娘と違い、サバサバと葬式に挑む父親。
地元を離れ、疎遠だが事業で大成功の娘は大号泣など…。仄めかすシーンはあったのでそれを掘り下げて欲しかった。

あと、映画として痴呆症のお祖母ちゃんがキーである事は誰の目から見ても明らかなのに、そこを映画の決めにしなかった事。
お祖母ちゃん覚醒〜結構長い時間映画が続き、更にもう一回見せ場を作っちゃうから強烈な印象がボヤケてしまった。

最初の方に書いた通り、映像作りは上手いので、次回作が楽しみ。
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