ビリヤニ超特急

英国総督 最後の家のビリヤニ超特急のレビュー・感想・評価

英国総督 最後の家(2017年製作の映画)
3.9
独立に伴いインドとパキスタンに分離される直前のイギリス総督府。そこで働くヒンドゥー教の主人公とムスリムのヒロインの恋を加えて見やすくしているのだが、主人公が自分の気持ちを押し通す事しか考えてなくてあまり感情移入できない。しかし複雑なインド・パキスタン独立を理解する作品として見ておく価値はある。もともとインドというのは国というはっきりしたものでなく、様々な宗教や風習が曖昧に混じりあっていた土地だったのに宗教という区切りで分けてしまった。島国の日本人にはピンとこないかもしれないが広大な大地で色々なものが混じり合って様々な人が暮らしていたのだ。強引な分離のために大量の難民を生み出し、多くの人命が失われた。
最後の監督に関するエピソードには驚いた。RRRやサイラーではイギリスは鬼畜のごとく極悪非道に描かれていたが(実際映画の内容よりひどい事してたわけだけど)インド人(厳密には違うが白人ではないという点で)の目線で制作された作品と思うとすごい。
音楽がARラフマーンなのにも驚いた。