キャッチ30

BPM ビート・パー・ミニットのキャッチ30のレビュー・感想・評価

4.5
エイズ感染による差別、不当な扱いに対する抗議活動を背景にした普遍的なラブストーリーだと解釈している。

物語の中心はショーンとナタンのゲイカップルだ。ショーンは活動団体「ACT UP」の創設メンバーだ。然も、死ぬ運命にある。対するナタンは新入りで、HIV反応は陰性だが、「ACT UP」の活動に身を投じていく。

監督のロバん・カンピヨは社会派的な匂いを漂わせつつ、メンバー達の青春から二人の男の愛の物語にフォーカスを移す。彼らのセックス、海で戯れる姿は美しいとしか言い表せない。しかし、同時にそれは切ない別れの始まりでもある。レズビアンのシーンも欲しかったが、プライドパレードや赤く染まったセーヌ川といった印象的な場面もある。