このレビューはネタバレを含みます
ミシェル・フランコ監督の作品は全部観たくて視聴。
【この物語を一言で言うと】
いい歳こいた母ちゃんが自分の娘の赤ちゃんの世話を焼いてる内に母性が覚醒し赤ちゃんを奪い、旦那を奪い、娘の家も奪い、女を謳歌するけど、最後はまた全部捨てる話。
【この物語を通して主人公は何を手に入れるのか?】
これもまた、誰を主人公とするのかって話になる…。
構造的には
バレリアの母としてのアブリル
カレンの母としてのバレリア
カレンの母としてのアブリル
この3人の母が主人公だとも言える。
バレリアの母としてアブリル
欲しかったもの…良好な母子関係
必要だったもの…女としての幸せ
差分…女として子供は邪魔だった。自分の娘だが女同士としては敵だった。マテオを挟んで女同士の対立。カレンを挟んで母同士の対立。
カレンの母としてのバレリア
欲しかったもの…カレンとマテオとの幸せな生活
必要だったもの…カレンとの生活
差分…マテオの居ない人生を選択した。皮肉にも自分の母と同じルートになっている。
カレンの母としてのアブリル
欲しかったもの…バレリアの幸せ
必要だったもの…女としての幸せ
差分…バレリアの女としての幸せを全て横取りした挙句、行き詰まって、全て放棄する。
【似たような他の作品と何が違うのか?】
監督独特の演出
【感想】
凄い好きな感じでした。