このレビューはネタバレを含みます
映画という表現の絶大なパワーを感じた。
衣装や装飾、建築意匠、ランドスケープデザイン、画面に映り込む全てが細部まで美しすぎる。その美しい映像を切り取るカメラワークも素晴らしい。絵画のようなシーンが盛りだくさん。音の使い方も凄まじいセンスで脱帽。
映像として完璧な上に、ストーリーも勿論面白いし、俳優陣の演技も最高。特にメイン3役(オリヴィア・コールマン、レイチェル・ワイズ、エマ・ストーン)の演技は凄まじい。表情や言動で、多くを語らずとも全て表現してしまう。
上流階級の残酷なほどの滑稽さを描いておきながら、1人の女性の人生ドラマをも描いてみせる。アビゲイルとサラは勝ち負けの話をしていたけど、最終的には勝ったけど負けて、負けたけど勝った。