ウズラ

女王陛下のお気に入りのウズラのネタバレレビュー・内容・結末

女王陛下のお気に入り(2018年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

愉快とかそういう意味ではなくて、面白かったー!
3人の女優の演技の上手さに、みるみる惹き込まれていく感じ。

アビゲイル役のエマ・ストーンの小悪魔っぷりがすごい。没落貴族から、なんとしても貴族に返り咲こうという執念で、狙った男はもちろん、王女まで手玉に取るしたたかさと頭の回転の良さ。
裏工作がエゲツない、でもとてもキュートなのだ。あのドS的な焦らし方、エマ・ストーン最高。

サラ役のレイチェル・ワイズは、アビゲイルを手なづけていたつもりが、まんまと利用され、転がるように失脚させられてしまうんだけど、何故か不幸になるほどに、めっちゃ綺麗になっていってた。落馬して、黒のレースの眼帯をしている姿は、美しすぎてゾクッとした。

サラは本当にアン王女を愛していたのだろうか…

アン王女役の女優さん、あまり知らない人だったけれど、芝居がうまかったなぁ。
本当は誰かに愛されたいのに、権力にしか興味のない周りの人たち。17回の流産と死産で、17匹のウサギを子供のように可愛がる異常な苦しみ。
諦めと怒りと哀しみが全身から滲み出てくる芝居は、時に痛々しく辛かった。

このお話は、誰も幸せにならないのがミソ。
ラストのあと味もあまり良くはない。
でも、面白かった。
ウズラ

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