『フレンチアルプスで起きたこと』が大好きで、楽しみにしてたリューベン・オストルンド監督の新作。相変わらず笑わせながらエグい所を突き、ハッとさせてくれる。鑑賞後に議論したくなるシーンがいくつもあるのは、前作と変わらずだが、今回はさらにてんこ盛り。
パンフを読んで、周囲に人が多いほど「誰かが助けるだろう」と困っているひとを助けない「傍観者効果」という現象が今作のキーだということを理解した。
現代アートを皮肉りながら、映画自体が体感型インスタレーションのような構造にもなっており、傍観者である私たちの居心地を悪くさせてくれる。
所々にスクエアが登場してたのもグッド。あと相変わらず音の使い方が上手い。美術館の工事の音とかニヤニヤする。
今回パルムドールを獲ってるけど、まだまだこの監督はもっとすごいものが作れそう。