個人的にはカンヌらしい毒っ気満載の作品で面白いし考えさせられるものでもあったが、パルムドールということを意識してなければ少々苦痛に感じる150分。
パルムドールだから多くの人が関心を寄せていることだろうけど、この作品をチョイスして鑑賞した人には多くのことが突き刺さるであろう社会風刺。大衆ではなくチョイスした人間だからこそ刺さるこの作品。前作『フレンチアルプスで起きたこと』も大傑作だったが今作も相変わらずユーモアの交え方が一級品であった。
まあいろいろなメッセージ性があることだけど、この作品の何に一番食らったかって言われたら問答無用でモンキーマンのシーン。あんなにヒリヒリした感覚は久々に味わった。ブルジョワの余裕な態度から徐々に「コイツまじでヤバイ奴かも、、」となっていく雰囲気はとてつもない緊張感だった。まじモンキーマンって何者だったんだろう。
