HeroM

ザ・スクエア 思いやりの聖域のHeroMのレビュー・感想・評価

3.8
ノイズのような「助けて」、赤いメガネ、四角形の階段、執拗な物乞い、公私の対比。
力及ばず、文脈で理解することは難しかった。

不快感や違和感など心理に訴えかけるところに目を向けたい。絶妙な歪みや、曖昧さが観客それぞれの思考を呼び起こす。そういったところにこの映画(展覧会)の趣旨があったように思う。

この映画は現代アートなのか。現代アートの展示と非展示、つまり展示物がなにを意味するのか、自身を投影して考えることを狙っているのか。
プライド、偏見、貧困、偽善という現代に山積する命題に、主人公は終始思考停止しているようにも見える。自分の中にはただやり過ごすことへの不快感が残った。

他人事ではなく真に迫ってくるこの映画のエネルギーにただ俯いて黙り込む。

まあ要するに長くてよく分かんないんだな。
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