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チャーリーズ・エンジェルのsomaddesignのレビュー・感想・評価

チャーリーズ・エンジェル(2019年製作の映画)
3.5
エリザベス・バンクス、自分が監督だからってオイシイとこ独り占め問題

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北米での興行収入大爆死との噂も納得。
ことさら目くじらをたてるほど不満があるわけじゃないけど、諸手を挙げて面白かったと言いにくい。ものっそい絶妙な凡作感。

リメイクやリブートじゃなく、大昔のテレビシリーズと2000年・2005年の映画版と同じ世界線にある続編らしい。おかげで旧作を見てる人なら嬉しいカメオ出演や、衣装・小道具・小ネタが随所に散りばめられてて楽しい。エリザベス・バンクス監督の映画小ネタ、ジェネレーションギャップギャグも面白いけど、劇中のタイミングとしては勿論、映画作品のテンポ感としても間が悪くて「なんで今その話?」てなる。脚本段階ではもっと小ネタ多そう。

イマドキの女性が活躍する映画にしては、感覚が前時代的に思えたのも不満で、男性が宦官みたいな聖人か、スケベかズル賢い暴力的か、その両方の奴しか出てこない。男性を下げて描きすぎてて、それはかつての女性の描かれ方のただの反転じゃないかと。
女性陣の活躍が「女なのに○○ができちゃう」≒「普通は○○はできない」って偏見を前提にしてない描かれ方は良かった。

ドナ・サマーに合わせて踊るキレキレのダンスシーンとか、物語に直接関係のないシーンが沢山あるのも今シリーズの特徴で、秘密組織の割に明け透けに秘密バラしすぎとか、後出しにしてもシナリオがメチャクチャだとか、気にしだすとキリがない。思い返せば元からそんなシリーズだったからまあいいや。
(細かいことは気にしないワカチコスタイルで見進めたいのに、ネタやボケが細かいので、拾っていくと細かなアラも拾っちゃう)

殺し屋ホダックを演じたジョナサン・タッカー。見覚えある顔だけど全然思い出せない。もっと弱々しい姿で、なんなら虐められる役だったハズ。(あとで調べたら「スリーパーズ」の子役! 96年の映画だから、20年以上も経つと可愛い子供も、あんなおっかないオッサンになるのかと感慨深い)

同じくクリステン・スチュワートもいまだに「パニックルーム」の印象が強くて、近年の活躍ぶりを見るたび「あのか弱い少女がこんなに立派になって😭」てイチイチ感慨に耽ってしまう。親戚のおっさん気分。

豪華なカメオ出演らしいけど、分かるのがダニカ・パトリックくらいしかいなくて豪華さを堪能できないのが残念。製作総指揮の一人にドリュー・バリモアが名前を連ねてたのが今作イチの胸熱ポイントでした。

21本目
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