かえるのエリー

さよなら、僕のマンハッタンのかえるのエリーのレビュー・感想・評価

4.1
昨日はクリス・エヴァンス目当てで「ギフテッド」を観たが、これでマーク・ウェブ監督作品を5作中4作観たと気づき、なら制覇しようと勢いづいて鑑賞。

ミミとは恋人になりきれず、母は病みがち、父からは愛を感じず、日々悶々と生きるトーマスは、一人暮らしするアパートに越してきた隣人WFに人生相談するように。そんな矢先に父の浮気現場を目撃し、その愛人に興味を持ち出す。。。


以下、ネタバレ感想


1度目はネガティヴ
2度目はポジティブ

正直言うと、1度目は退屈に感じながら観ていた。主人公にさほど魅力も感じないし、父親の愛人と関係を持ってしまうことにも。それがラスト15分で上記あらすじからは想像できない展開に。すると、あんなに退屈だったのにまた最初から観てしまい、全てのピースがハマっていく様が正反対の感覚を生み出すのだから、なかなか稀有な作品だ。

残念なのは、私にNYの知識がまるで無いため、彼らの会話内の地区名から何かをイメージする事が出来ず、もし判ればもっと温度感を理解できるのに・・・と思った。とはいえ、街並みを映し出す映像、アングルは素敵。

原題は作中に出る小説のタイトル。その“boy”が誰かが肝なので、邦題はちょっと中途半端と感じてしまった。

鑑賞前に「ケイトベッキンセール出てるのね」と思いつつ、鑑賞中はすっかり忘れていて、観賞後に、あっ、あの愛人か!と気づく自分のポンコツぶりにウケた。そうなってしまうのも、ピアース・ブロスナンとジェフ・ブリッジス、2人のおっさんの渋さが素晴らしかったから、と言い訳しておこう。