kohei

真っ赤な星のkoheiのレビュー・感想・評価

真っ赤な星(2017年製作の映画)
4.0
真っ赤な星では少女の心の中で血がだらだらと流れ続けている。そんな彼女を救うのは真っ赤なパラグライダーで山のあちらからこちらに飛んでくる女性。車や部屋の扉など、ひとつになることを阻む壁の存在が強く主張するものの、やはりあの女性たちは軽々とその壁を飛び越えてみせる。共依存ではなくお互いに自立した人間として佇み、夕焼けを見つめるカットが最高だ。『リズと青い鳥』は百合アニメ全開のフィクションで(めちゃくちゃ好きでしたが)、この映画の彼女たちこそが本当の意思を持った人間なのだと気づかせてくれる。同系統と言えるだろう昨年の映画たち、『少女邂逅』も『志乃ちゃんは自分の名前が言えない』も『カランコエの花』も、ポンとひとりでこの世界に立たせる終わり方がすばらしい。

ということで上記の作品についてリアルサウンド映画部で文章を書いたのでよければぜひ(宣伝)。映画ライターとしては初のお仕事です!https://realsound.jp/movie/2019/01/post-302474.html
kohei

kohei