ギリアム監督のファンではあるけど、なんでもかんでも最高！って訳ではなく、近年は割と退屈な作品も多かった。構想頓挫○○年！はファンとしては感慨深いけど、だからって面白い映画が出来上がるとは限らない。そんな冷めた気持ちを持ちつつ鑑賞しました。感想としては、自分が求めていたテリー・ギリアムの映画でした。破茶滅茶ではあるけど、狂人と常人の境無く、ギリアム作品らしい人間の優しさ、滑稽さと哀しさに溢れていた。自分は名作「フィッシャー・キング」に近い観心地でした。当初のキャストでも観てみたかったけど、アダム・ドライバーとジョナサン・プライスは素晴らしかった。常軌を逸したドン・キホーテの目の表現が凄かった。あとはアダム・ドライバーのあらゆる表情が楽しめる感じなので、好きな人はたまらんかも。とにかく、天才ギリアム枯れてなかった！
