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希望のかなたのnw22aaのレビュー・感想・評価

希望のかなた(2017年製作の映画)
3.6
カウリスマキ監督にプチハマり中。
フィンランドにも移民問題があるのかどうか予備知識もなく観た一本。
決して色鮮やかな背景に描かれた作品ではないし、登場人物もみな、いい人なのか悪い人なのか、たたずまいからはまったく想像できない状態で、淡々と描かれる人の営みの中に、カウリスマキ監督は必ず「人って捨てたものじゃない」ところにフォーカスしたいのかなと感じる。
そして、なぜか、どこかに必ず日本へのオマージュを置いていくのがクスッと笑えてしまう。
そして必ず、結構、質が良くてカッコいい音楽があちこちに散りばめられているし、必ず可愛いワンコがもれなくついてくるのが特徴のよう。

一つだけ疑問。
ラストシーン…あの後、どうなったんだろうか。
そこだけとても気になる。

娯楽超大作にはなり得ない、地味で静かな一本なのだが、いつまでも味がなくならないガムのように、観る人の心に必ず残る作品だと感じた。
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