映画音楽は無声映画の時代からあった。最初は映写機の騒音を消すためだったんだって。
どの劇場にもピアノやオルガンが一台はあって、演奏家は映像にあわせて即興で演奏していたそう。
てことは個人の技量によるところも大きいわけだから、人気の演奏家ってのがいたかもしれない。
原題『SCORE』には楽譜という意味の他にも、評価という意味も。
アベンジャーズの作曲家は、上映後映画のトイレの個室にこもって耳を澄ます。
うまくいったときは、映画を観終わった観客が映画のテーマ曲を口ずさんだり口笛を吹いたりするそう。
それが彼にとってのスコア。
この映画では、作曲家や監督、プロデューサーのインタビューが多く、現代の映画音楽家同士がリスペクトし合っているのがよくわかる。
またスタジオミュージシャンの技術の高さにも驚かされる。
当日楽譜を渡されて意図を理解して周りと音を合わせながら的確に表現する。そのレコーディング風景は驚異的。
映画音楽の中でホルンって美味しいんだよなぁと思ってはいたけど、今作の中ではそのホルンの格好良さに焦点を当てたパートもある。
「ホルンって吹いてて何が楽しいの」みたいなこと言う人に観てもらいたい。