daiyuuki

すばらしき映画音楽たちのdaiyuukiのレビュー・感想・評価

すばらしき映画音楽たち(2016年製作の映画)
4.3
『007』『荒野の七人』『ロッキー』『E.T.』『スター・ウォーズ』『バットマン』『グラディエーター』… 
ハリウッド映画を彩る映画音楽の名曲の数々。大ヒットした主題歌やメインテーマ曲など、映画史に輝く幾多のメロディがどのようにして生まれたのかが、いま紐解かれる。映像からイメージされた最初のシンプルな旋律が、やがてオーケストラ演奏によるダイナミックで感動的な楽曲へと変貌を遂げていく。 
映画音楽が誕生して観客に届くまでの知られざる制作過程について、 
豊富な作品群を題材に描いた貴重な音楽ドキュメンタリー! 
無声映画の頃は、映画館に雇われたピアニストが渡された楽譜通りに弾いて、映写機の音を消すだけの役割しか、映画音楽は果たしていなかった。
映画音楽が映画の中で大きな役割を果たすようになった映画は、「キングコング」だった。ジョン・バリーが映画音楽にビックバンドの音を使ったり、エンニオ・モリコーネは人を惹きつけるフレーズで人気になるなど、個性的な映画音楽家により映画音楽は70年代に発展した。「パイレーツ・オブ・カリビアン」では弦楽器をギターのように使い、「ダークナイト」「インセプション」ではオーケストラと電子音楽の絶妙な組み合わせなどで、80年代から現在までハンス・ジマーは、伝説的な映画音楽家になった。デヴィッド・フィンチャー監督作品にトレント・レズナーが関わるようになってから、電子音楽家が多数映画音楽に参加するようになった。映画音楽を作る時に、編集済みの映像を見ながら、映画監督と映画音楽担当の音楽家が話し合いながらシーンごとにどういう感情を入れてどういう音楽を入れるか決めたりする過程を、「ロード・オブ・ザリング」を参考例にして見せたり、映画音楽が脳にどういう影響を与えて感動させるかのメカニズムを、神経外科の教授が説明していたり、映画音楽の裏側を知りたい人には面白いし、映画と映画音楽を愛している映画音楽家の情熱に感動する傑作音楽ドキュメンタリー映画です。
daiyuuki

daiyuuki