こんびーふわふわふ

LOOP/ループ -時に囚われた男-のこんびーふわふわふのネタバレレビュー・内容・結末

4.8

このレビューはネタバレを含みます

ちゃんと考えながら見ていると面白い。
というより、殆どの人が脚本家の意図と考えに追い付けていないようなので、
確かに分かりにくい点ではマイナス。

しかし、伏線回収はほぼ全て。
それどころか未来の伏線まで張っており、
ラストシーンの続きまで容易に想像できる。

しっかりとしたサスペンスミステリーとはこういうものなので、考えなしで映画をみる人には向かないと思う。

ネタバレ書いたら文字数制限で出来なかったので、
要約。

まず1つボスの車118は横にすると一一∞、二つの条件が揃って現在ループに至っている。
この作品ではタイムパラドクスという物は特に考えず、
最初の臆病で逃げの姿勢の自分。
その次にその自分を見て理解しようと奮戦する自分。
∞ループの理由に気付き、アンナを捨てさせようとする自分。
アンナへの愛を再確認し、三人で平和に暮らせる生活を求める自分。
こんな感じで主人公の思考も変わってくる。
途中の風呂場で死んだのは未来の自分。
アンナの永遠(ループ)のおまじないを消さないといけない。
なので、ループを抜ける為にはアンナを見棄て、その時の元の時間軸の自分も殺すこと。
ここで、1つ問題が。
この作品の「愛するアンナを守る主人公」の方が必ず勝ってしまうという呪われた規則により、ループを抜けることは出来ない。
それと、流石に気付いた人もいると思うが。
最後の方複雑な線路から二本の線路へ、
映画では左に電車が曲がってしまったが、
ループを抜けるためには、一人でまっすぐの線路の方へ乗らなければ行けない。
ループから抜け出す為には、
薬の受け渡し依頼自体も受けない←強制イベント+ループ開始地点より前なので不可能。
アンナを連れていくのを辞める←ここはアンナを見棄てる自分を止める、アンナを愛する自分のせいで不可能。
アンナが無事→ループのおまじないを手に書かれる。
アンナが死亡→ループのおまじないが発動しているのでループ。
自分の死亡→ループのおまじないが発動しているのでループ。

むしろ薬を正直に指示通り取引をすればいいのだろうけど、
それは主人公には考えられない模様。
何より主人公は長年のこの生活から抜け出したい願望が強い。

ただ何回も笑ったのも事実。
ボスはなんか翻弄されて可哀想な人に見えてくる。