未成年だけどコドモじゃないというタイトルの矛盾そのままの映画です。
観終わった感想としては、「コドモだけど大人ぶってます」っていう作品そのものを体現している。まるで何もかもが浅いのに「大人のラブストーリーです!」みたいな顔をしてるのが逆に清々しいというか。バカバカしいラブコメにも程がある。笑
まず、設定がすでにギャグで。
親の財力で「結婚」を手に入れるというぶっ飛んだスタート。平祐奈が、16歳にして超お金持ちの家庭に生まれたお嬢様で、「結婚をプレゼントされる」という発想自体が時代錯誤どころか、倫理観をトイレに置き忘れてきたレベル。「未成年の結婚がテーマ?そういう常識は置いといてね」っていう映画からの無言のメッセージで、全て察してね、という感じ。
そして、イケメン夫の中島健人が登場する訳ですが、彼の「義務として結婚したけど、お前には興味ない」っていう態度がまた、中学生レベルのツンデレというか、ちょっと観てて痛々しいのですよ…。(僕が中島健人をあまら好きではないからかも)
この映画が特に痛いのは、平祐奈が「愛を勝ち取るために頑張る!」という、いかにも少女漫画的な成長物語のように見せかけて、実は何も成長してないところ。彼女がやってることは、ただひたすらお金持ちの環境で甘やかされながら、最終的に「努力してる風」を出してるだけ。そこを楽しむバカバカしいコメディだと理解はしているのですけれども。
ラブコメの皮をかぶった壮大なお遊戯会を見せつけてくるおバカ映画、といったところでしょうか。