まりん

いつも心はジャイアントのまりんのネタバレレビュー・内容・結末

いつも心はジャイアント(2016年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

生きて居る事が奇跡・・・と言われる程の奇形を持って生まれたリカルドの生き辛さ。
眼が一つしか無い上に弱視なので、私たちと見え方が違う。視界が狭い。
それはどんな気分だろう・・それしか知らないから彼にとってはそれが普通なのだろうけど。
言葉は不明瞭で、感情をあまりあらわさない彼の狭い視界が時々映し出され、それが凄く閉鎖的で息苦しく感じるの。
そして時々凄く歪む。心もとなく、弱々しく感じる。
リカルド自身は凄く強い意志を持って生きているのだけれど。
そして凄く良い仲間に囲まれているのだけれど。
ただ一人、精神を病んでしまった母親が恋しくて。
我が子を受け入れる事が出来ずに、病んでしまったのだろうか‥
愛していない訳じゃない。ただ、彼の境遇事抱えきれなかった。

リカルドは頑張る。でも世間は非情で。
ただの可哀想・・とか、サクセスストーリーではない。日常的な残酷さ。スッキリ報われるわけじゃないストーリー。
ハッピーエンドと言って良いのかどうか・・
ただ、彼は空想の世界を持つことで、心を保っていたのだと思う。そしてその世界では最高の幸せを手に入れた。
その事は喜んであげたい。
まりん

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