ダイヤモンド

ゆずりはのダイヤモンドのレビュー・感想・評価

ゆずりは(2017年製作の映画)
3.0
「葬儀屋は葬儀中に涙は禁物」

葬儀会社の松波社長の言葉を金科玉条とし、自らを戒めて、プロに徹する水島(コロッケ)。

しかし、社長はこうも言う。
「ただ人間であり続けるならば、涙はなくてはならないものだ」
いつしか彼の心は、乾いてしまい、何も響かなくなっていた。それは職業病であるというよりも、水島の私生活に要因があった。

そこに登場したのが、新入社員の高梨。外見はちゃらくて、言葉つきもメチャクチャな若者であったが、感受性豊かな心の持ち主。やがて水島はその高梨に接するうちに、頑なであった感情を取り戻してゆく。

我々の仕事はあくまでも、遺族の方々の心に寄り添い、故人をお見送りすることだ_。

実際には、どこまで寄り添うか、線引きはとても難しい問題。高梨のふるまいも一歩間違えばNGでしょう。でも、あまりにプロに徹しすぎた、事務的なものもどうかとも思う。
なので、送る側、送られる側のドラマとしてみれば、好い映画だと思います。
ただ、ちょっとかっちりしすぎている気がします。