良い映画に出会えました。
何の前情報もなく観はじめたら、この主人公はなぜ車を走らせてるのか皆目分かりません。30分位したところでようやく少しずつだけどストーリーがみえてきます。
状況が分からないまま30分も観れたのは、イラン映画という普段観ない雰囲気と独特な吸引力のある画づくり。この監督の作品をもっと観たいと思った。
辛いことがあったらいつも自分に言い聞かせる言葉があるのだけれど、同じ様なことを劇中で老人が主人公に語る。それを聞いて、あぁやっぱりそうだよね、そうなんだよなって。
派手な展開もなく地味な作品。一気に観終える映画というより、気付いたら終わっていたという感じ。賛否のあるラストに関しては僕もあまり好きではないけれど、あの桑の実の話しを聞きに、あと何度かこの映画を訪れる様な気がします。