ジョン・クラシンスキー監督、エミリー・ブラント主演の夫婦作品です。
音を立てたら、どこからともなく怪物が現れ、人を襲う世界。とにかく観ている間も息をひそめてしまうほどの緊張感でした。シンプルなストーリーラインながら恐怖シーンと共に、家族愛についても描かれています。聴覚障害の娘との会話(手話)や安住の地を求めて探すものの、妻は身重の身。いよいよ産まれるとなった時さぁどうなる…。と緊張感を上げていきます。
スリラー&モンスターパニックものですが、設定だけで勝利しているような作品ですね。特に床のくぎを踏んでしまったシーンは、エミリー・ブラント同様こちらも声を出さないように口で手を覆ってしまいました。本作はまるでそういう鬼ごっこかの様に、観ているこちら側も音を出してはいけないのではないかと思わせるパワーがあり、そこに乗り切れる人には楽しめる一作になっているといえるでしょう。
クリーチャーのデザインはやや古臭いというか、どこかで見たようなデザインになっており、そこはやや残念でした。より聴力に特化したデザインでもよかったかもしれませんね。
総じて映画に一緒になってライドできるという点で優れた作品だと思います。エミリー・ブラントの熱演も相まって緊張感のある出産シーンは見ものです。是非部屋を暗くして、独りぼっちの時にご鑑賞いただければと思います。