このレビューはネタバレを含みます
いきなり事後89日目から描かれるので、いったい何が起きているのかとか、登場人物の素性が同時進行でだんだんわかっていくという演出。言葉を発することも説明っぽさもないのに、きちんと状況が把握できるようなストーリーテリングが素晴らしいです。
音に反応して襲いかかって来る謎のクリーチャーがどこにいるかわからず、アボット一家は音を立てない生活を強いられている状態。予算の都合による部分でのキャストの少なさを逆手に取って、サヴァイヴしようとするひとつの家族に絞った物語になっているけれど、まったく退屈しませんでした。
出産を控えた臨月の状態のイヴリン。いつどこで生まれるかわからず、出産の際の声や赤ちゃんの泣き声という、ある意味爆弾を抱えているような状況はかなりスリリング。
耳の聞こえない娘リーガンのために父親リーがつくった補聴器のハウリングの音が、クリーチャーにとっての苦手なものだと発覚するプロセスもまさかの発見という感じ。
1作目はそういった謎や見えないこと、わからないことがいろいろある分、先が読めないスリルや刺激がありました。