ふじこ

クワイエット・プレイスのふじこのネタバレレビュー・内容・結末

クワイエット・プレイス(2018年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

続編が配信されたので、ちゃんと前作を観直してから…と思って再視聴。

音を立てると途端に飛び掛かって亡き者にしてくる謎の生物が隕石に乗って地球にやってきて89日。
すっかり寂れ果てたゴーストタウンのような場所を彷徨う一家から始まる。
…89日でこんなに荒廃するかな…ってくらい、さびさび。誰もいない。
この一家は長女が元から難聴で、全員手話を理解出来るためコミュニケーションで大きく有利そうだった。

まだ幼い末の弟がスペースシャトルのおもちゃを欲しがるけれど、如何にも音がなりそうなそれは却下され家探ししていた薬局を出た辺りで、お姉ちゃんが電池を外したそのおもちゃをそっと渡してくれる。あっ…ってなるシーン。あっ弟電池持ってっちゃったわ、あっこれは…

の予感の通り、その後速攻で弟は死亡。ピロリ~ピロピロ~デュンデュン!と、幼いのに何故か最後方を歩かされていた弟が嬉しそうにおもちゃを掲げ、急いで弟の元に駆け寄る父、木々の間から何かが迫ってくる気配、ギリギリのところで一瞬で弟の姿が消え去る。
この辺り映画のフックとしてはとても良かったなあ。
普通は大人で子供をサンドして歩くと思うんだけど、弟は映画の犠牲になったのだ…

そっから急に472日。
お母さん妊娠してる……嘘でしょ…ってなる。
出産は今でも命懸けだと言うけれど、レベルが違う。
もう一人の弟と父が川へ魚取りへ出掛け、滝の音が大声を掻き消してくれること、自然の音には反応しない事なんかが明かされる。じゃあ滝の側に住めば…?と思ったけど弟は指摘してくれなかった。

長女は魚取りに連れて行って貰えなかった事で不貞腐れて一人で末の弟のお墓参り。
誰もいない家で産気付く母。そこにまた映画の都合で飛び出した釘を踏んづけて音を立ててしまい、お家はエマージェンシーモードになる。(外の電飾が赤くなる)

弟が花火で怪物を引き付けている間に父が駆け付けると、赤ちゃんは無事に誕生しており、そっと酸素マスクをつけて安置、子供たちを探しに出発。
高台のサイロで、中に落ちて穀物に埋もれたり助かったりしてた子供たちを連れて逃げようとするも囲まれ、子供たちを守るために大声をあげて注意を引き付け、父も絶命。

母の元へ戻り、入っちゃイカンと言われていた通信装置をイジっていると思っていた地下室で、自らの補聴器の研究をしていた事を知り、末の弟の件で嫌われていると思っていた父の愛を感じ取りつつサイロで補聴器の共鳴で怪物が逃げた事を思い出し、スピーカーで増幅、怯んだ怪物を母が撃ち殺し、まだまだ迫ってきそうな怪物に立ち向かうべく銃をリロードするところで終わり。

映画的な装置、が多くて少し気になったのだけれど、タイトルと最初の印象からすれば面白かったと思う。
ただ、母が出産して怪物が襲ってきた辺りで物凄い量の水が地下に流れ込むのだけれど、あれどこからきたお水…?飲料水を溜めてたタンク、と言われてもおかしいレベルの水量でそればっか気になってしまった。
あとまぁまぁの量のとうもろこし畑。栽培してたのかな…?
例の釘も、洗濯袋が引っ掛かって飛び出したみたいだけど、そんな程度でスポスポ抜けるなら引っ掛かった袋が取れたら元に戻らん…?

好きだったところは、音を立てないように裸足で移動するのがデフォで、その為によく通る道に砂が撒いてあるところ。

もう一つは父と川に出掛けた弟が父に問うシーン
”責めてるの?あの事で”
”違うよ”
”お姉ちゃんは自分を責めてる”
”誰のせいでもない”
”お姉ちゃんが好き?”
”もちろんだよ”
”言ってあげて”
ちょっと臆病だけど、優しい弟の性格が現れててよかった。

2020 01 24 a
ふじこ

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