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四月の永い夢のmiのネタバレレビュー・内容・結末

四月の永い夢(2017年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

やっぱりこの監督画づくりがうまい。
走れ、絶望に追いつかれない速さで。でも感じたが、爪痕級のなにがしかの映像表現で印象を残す。
若さが故の早とちりになりがちなところを、うまくコントロールしている感じがヒシヒシ伝わってくる。
この物語は一人の女性の喪失と再生の物語。
正直ストーリーは頭にそんなにはいってこない。テンポが悪いように感じる。
ただ、アングルと自然風景を生かした画の構成に相当長けている。



以下ネタバレ。

冒頭の桜のシーン。ヒキで綺麗に風景込みで見せておきながら、ポンと寄って男役は顔を見せない。というか、最後まで一度も出てこない。
この仕組みはストーリーを主人公の話に収斂させる意味でとてもよかった。
軸がぶれない。

相手からのラブレターが燃やされるシーン。
これちょっとびっくりした。
机の上で燃えている手紙。独特で詩的な世界観に文字だけ載る。
これはなかなか思いつかない。

あと終盤の夏の一本道。
カメラが引いていきながらレンズがズームして人物以外の風景が歪み、幻想的な風景。
これ撮るの時間がめちゃくちゃかかると思うが、綺麗に撮れていた。

脚本を別の人に任せることでいいような気がしてならないが、、、
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