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ブレス しあわせの呼吸のSHINのレビュー・感想・評価

ブレス しあわせの呼吸(2017年製作の映画)
3.8
1950年代イギリス、ロビンとダイアナは運命の恋をして結婚。子どもも授かり幸せの絶頂だったが、ロビンがポリオ感染で首から下が麻痺し、呼吸すら機械に頼らざるを得なくなる。死ぬ事を望むロビンに対し、ダイアナは生きる事を望む。

実話ペースの話で、エンドロールで息子のジョナサンがプロデューサーである事を知り、鳥肌が立った。しかも無名のプロデューサーがこのネタで一発勝負に出たのではなく、「ブリジットジョーンズの日記」などの製作に携わったヒットメーカーが、満を持して製作したというのがいい。勝手な想像だけど、しっかり実力をつけてから製作したかったんだろう。ジョナサンにとって両親は誇りなんだろうな。

深い愛で結ばれていたロビンとダイアナ、一見ダイアナの一途な愛に目が行きがちだけど、ロビンもダイアナを深く愛しているからこそ、不自由な身体になった時にダイアナに「君はまだ若いからやり直せ」と言ったんだろうな。お互いを大切に想うからこそのすれ違いは、切ないが美しい。

ちなみにうちも親族に脳卒中で右半身麻痺の高齢者(80代)がいるけど、今でも一人旅に行くし、障害者スポーツで国体出たり、障害者団体の会長を務めたりしてて、会うとすごく元気をもらえる。どんな状況でも前向きに生きるって、簡単な事じゃないかもしれないけど、大切な事なんだな、と改めて思った。
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