ぐっない

THE LIMIT OF SLEEPING BEAUTY リミット・オブ・スリーピング ビューティのぐっないのネタバレレビュー・内容・結末

5.0

このレビューはネタバレを含みます

「365日中、何日元気なんだよ、私は」って高校生のとき日記に書いてて、同じことを何度も思う。よくよく考えてみたら、完璧に元気な1日なんてなくて、朝起きるの憂鬱だし授業受けるのとかバイト行くのとか面倒くさいし細々とした人間関係とか感情とかそういうの考え出したらぜんぜん元気じゃないことの方が多くて、良いことより悪いことの方が多くて、じゃあなんで生きてるんだろって思う。

これから待ち受ける全てが怖い。面倒くさい。就活とか労働とか結婚とか出産とか出世とか子育てとかそういう全てが面倒で嫌だ。ストップして欲しい。一時停止して欲しい。生きるの、割に合わない。もう前に進みたくない。

決めることが怖い。決めてしまうことが怖い。朧げなものの輪郭をきちんと形どってしまうことが怖い。

とか言ってるけど、べつに全然悩んでない。「自分、悩みとか無さすぎるなー」って昨日自転車漕ぎながら思った。でも、自転車漕ぎながら、卵割りながら、明日の服考えながら、コンビニで何買うか悩みながら、生きたくない。生きている隣で死にたい。

でも生きちゃう。生きちゃうんだなー。なんでかわかんないけど、生きちゃうんだなー。マイナスの意味でそう思う。


「今は昔と違って飢えも無く満たされてるから。要は夢が叶ったの。今までは夢を心の拠り所にしてきたけど、これからは叶った夢を持続させなきゃいけない。それってでも夢がないよね」
「人はいつだって今足りてないものが一番好きなんだ」
「なんて贅沢な地獄だろうと思うけど、結局地獄は地獄なの」
ぐっない

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