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劇場版 フリクリ オルタナの都部のレビュー・感想・評価

劇場版 フリクリ オルタナ(2018年製作の映画)
1.9
青カビが生えたような春にサヨナラを。

僕はオリジナルOVAシリーズ 『フリクリ』を愛おしく思っており、その作品の続編ともなれば評価は厳しくなって当然な訳ですが。しかしそれにしたってもうちょいあっただろというのが本音であり、やっぱ見返すと許せねぇ...となる本作。

第一にハルハラ・ハル子が女子高生相手に上から目線で説明的に説教臭さを発揮する所なんざ見たくなかったんですよこっちは。ナンセンス。何がセブンティーンだ、抜かせアホが。声高に青春を謳う女子高生達。友達がどうとか男がどうとか夢がどうとか、繰り出されるそれらは表層をなぞるような物でしかなく、その着地点として存在する『明日が昨日の寄せ集めだとしても...』という点もどうにも安っぽく感じてしまった。サブカルネタを詰め込んでテキトーを準えてもそれはオリジナルにはならない。あまりに安易だ。取り繕ったような今時の新しさの様な物もステレオタイプなそれに収まってるし、何もかもが中途半端ではなかろうか。馬っ鹿じゃなかろうか。ペッツとの関係性のオチもあれでいいのか。顰蹙を買うデッドコピー、僕からすればそれこそ適切な評価である。
pillowsのソングに乗せてハイテンションアクションを繰り広げる場面はまぁ好きなんだけども......。前述したようにハルコの在り方を僕は非難したが、これに関しては監督の言うように描く物 観測する者が変われば作中においての見え方も変わるのは必然である。
ただ作中においてハルコが持つべき役割すら損なった扱いなのはやはりいただけない。
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