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フジコ・ヘミングの時間のdaiyuukiのレビュー・感想・評価

フジコ・ヘミングの時間(2018年製作の映画)
4.0
日本人ピアニストの母と若きロシア系スウェーデン人デザイナーの父を両親として、ベルリンに生まれたフジコ・ヘミング。父と別れ、東京で母の手ひとつで育った彼女は、5歳から母の手ほどきでピアノを始める。東京芸術大学を経て、NHK毎日コンクール入賞、文化放送音楽賞など多数受賞し、30歳でドイツへ留学する。ベルリン音楽学校を優秀な成績で卒業すると、その後長年にわたりヨーロッパに在住し、演奏家としてのキャリアを積みながら、レナード・バーンスタインなど世界的音楽家からの支持を獲た。しかし、一流の証となるはずのリサイタル直前に風邪をこじらせ、聴力を失ってしまう。失意のなかストックホルムに移住し、耳の治療の傍ら、音楽学校の教師の資格を取得し、ピアノ教師をしながら欧州各地でコンサート活動を続ける。1999年、リサイタルとNHKのドキュメント番組が大反響を呼び、リリースしたデビューCD『奇蹟のカンパネラ』はクラシック界異例の大ヒットを記録した。これまで2枚のCDで日本ゴールドディスク大賞、4度にわたる各賞のクラシック・アルバム・オブ・ザ・イヤーを受賞し、モスクワ・フィル、ロイヤル・フィルなど世界各地の著名オーケストラと共演を果たした。現在、ヨーロッパをはじめ、北米、南米、ロシアなど世界中からリサイタルのオファーが絶えず、年間70本近くの公演活動で多忙を極めながら、猫や犬をはじめ動物愛護への関心も深く、長年チャリティー活動も続けている。パリ、ニューヨーク、アルゼンチン、ベルリン、京都……。世界を巡るフジコの心震えるワールドツアーでの演奏や、自宅で愛する猫たちに囲まれて暮らすプライベートに迫る。
フジコ・ヘミングの人間性に迫ったドキュメンタリー。
一流なピアニストにすべくフジコをスパルタで鍛え上げた母親との確執、差別に苦しんだ子供の頃、右耳の聴力を失いながらも海外留学し、ピアノ教師をしながらライブ活動した雌伏の時期などを振り返るインタビュー、体調により左右される聴力に苦しみながらのライブ活動などに迫ったフジコ・ヘミングの人間性に肉迫した内容で、フジコ・ヘミングのファンには必見のドキュメンタリー映画。
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