このレビューはネタバレを含みます
とにかく子どもがよく動く。見てて小さいときこんな風に動いてたな~って身体感覚が思い出される感じ。
子どもに対する周囲の大人には綻びもあるけれども、大人たちが子どもは子どもとして大切に扱っているから子どもたちは無邪気に子どもでいる。
(途中、子どもが殴られる話になるかと思って不安だったけど、そっちにはいかなかった。)
それが"関わり"の外から行政が介入した途端、これまで何はなくとも現実世界で遊んでいた子どもが夢想の世界に逃げなければいけなくなり、乱暴な子ども時代の終わりがさみしい。
ただその夢想の世界に主人公を引っ張っていったのが、それまで控え目で引っ張られる側だった友達なのが子どもの成長を思わせる。
ラストは妙にポジティブな気になるが、主人公もその母親も世代を通じて現状から抜け出す糸口が見えない。