本日で2022年から始めたFilmarksが三周年ということもあり、“3”にちなんだ作品を。
「娘はレイプされ焼き殺された」
「未だに犯人が捕まらない」
「どうして、ウィロビー署長?」
娘を凄惨な事件で失うも、警察が犯人検挙に至らないことに苛立った母親のミルドレッド(フランシス・マクドーマンド)は、三枚の広告看板で彼らに意思表示をしていたー。
物語のスタートから覆らない事が分かっている辛い状況だけにミルドレッドへ感情移入させられるかと思いきや、彼女の言動からそれは少しづつ揺らぎ、レイシストの警官ディクソン(サム・ロックウェル)や署長のウィロビー(ウディ・ハレルソン)に関しても最初の印象とは別の側面が見えてくる構成が素晴らしい。
私の好きなRHYMESTERの「POP LIFE」という曲の一節に“こちらから見りゃサイテーな人、だがあんなんでも誰かの大切な人”という言葉があります。簡単には区別出来ない人の二面性ないし多面性が浮き彫りになっていく展開と、皆が痛みを抱えつつもどこか爽やかさを感じるラストの締め方は好み。
赦すことの難しさと、それに直面した時に初めて気付くその人の本質や温かさの表現も丁寧でした。
この作品のサム・ロックウェルが「ジョジョ・ラビット」キャプテンKと双璧で大好きなのです。人はどのタイミングだって変われるのだ🧃
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