このチョー有名なキャラは知ってましたけど、今作はもちろんオリジナルアニメも観たことなかったです。原作アニメが1941年の作品だったことも知りませんでした。古いですね〜。日本では戦後10年近く経ってから公開されたそうです。なるほどなるほど。
今作、監督のティム・バートンの大ファンというわけではないですが、初期の頃から一貫してファンタジー作品を作り続けているということには尊敬の念しかありません。映画監督も人間だから精神的に成長してしまうと社会派ドラマに移行してしまうパターンがあるけど、ティム・バートンは成長してもファンタジーから離れることはなさそう。
子供にとっては楽しい楽しいファンタジー、大人から見れば呑気なおとぎ話だけど、象が大きな耳で羽ばたいて(耳ばたいて?)空を飛ぶというアイデアは世界中のあらゆる発明に匹敵するほど素晴らしい☺️ 物理的にそれはちょっと無理がありすぎるだろうっていうツッコミなどお構いなしで象を飛ばせる。アニメだから可能だった映像表現を、実写(または実写風)でも実現させた今作はアメリカ映画の最先端の技術の結晶とも言えるでしょう。5年前の作品でありながら映像の見劣り感はまだ見られません。
また、出演者たちの顔ぶれが作品を盛り上げてます。このファンタジーによくここまでうまい俳優たちが集まるもんだな〜って思う。マイケル・キートンも、ダニー・デビートも、子役ちゃんたちも、みんなうまい。ファンタジーを本気でやるっていうところはアメリカならでは。リアルな俳優たちのケミストリーこそが、このファンタジーに大きな力をもたらしていると言えるでしょう。
あとは監督率いる何百というデジタル・アーティストたちが仕事をこなす。町並みや乗り物を作り上げ、そしてダンボを飛ばせる。ティム・バートンはホントによくわかってるな〜って思うのは、ダンボが空を飛ぶだけで映画になるっていうこと。このことがよく分かってるから(たぶん)余計なことは何もぜずダンボを飛ばせる映像が成功していてなおかつ感動的なのでしょう😊