エアール

オリジンのエアールのレビュー・感想・評価

オリジン(2016年製作の映画)
3.6
人間であることとは?
ヒトゲノムは約2万の遺伝子と30億塩基対から成っている。
遺伝子のスイッチのオンオフで
個々の人間が形成されているのだ。

想像してみてくれ。
パーキンソン病やアルツハイマーが存在しない未来を。
先天的に目が不自由でも
見えるようになるかもしれない。
インフルエンザウイルスは
酵母の作用で増殖が抑制できるかも。
想像もつかない大発見につながる、そんな可能性を秘めているのだよ。


とある大学の理学部にて
画期的、かつ汎用性に優れた新酵素の生成・培養を研究する教授と学生3人 ジュリア、エリック、レベッカ。

今の方法に固執し結果を求める教授、
一方自身が研究している酵素を試したいジュリア
ーー細胞の老化率を調べる培養細胞の実験で
教授に許可を取らずに
自身が研究する酵素をサンプルの一つに含ませるジュリア。

後日
複数のサンプルが分裂回数の限界をむかえ死に絶えるも
生き残りが1つ
ーーその生き残りとは
ジュリアが研究する酵素を含ませたサンプルで、いまだに分裂を続けていた…

老化、鮮度の劣化をおさえる、
そうなれば輸送量の減少や資源の使い道も変わってくるであろう、
実験の結果から良い兆しを感じ取るジュリアら。

そんな時、ジュリアは知ってしまう
ーー恋人のエリックが
進行性のガンを患っており
すでに体のいたるところに拡散、手の施しようがなく余命わずかであることを…。

このまま何もせずににいれば
エリックは近々確実に死をむかえることになる
ーーそんなことは耐えられない。

そしてジュリアは覚悟を決める
ーー動物実験にも至ってない、
自身が研究中の酵素とエリックから採取した血液とで血清を作り出し投与することを
ーー何が起こるのか
予測がまったくつかない状況で
段階をすっとばし人体実験へとね。

ただ愛する人を失いたくない、
そんな想いと科学が生み出す恐怖ってところです。


気になっていたので観れて満足 笑

遺伝子の変異、
研ぎ澄まされる五感
ーー光、音、食感、環境の変化に敏感になり、
超人的なパワー、
治癒と免疫の急上昇、
エリックの身に起きていることに興奮が隠しきれないジュリアとレベッカ、
エリック自身も日に日に体調は良くなっていき
経過観察と記録を引き続き行うのだが
事態は突然悪化の一途へと…。

免疫システムの働きにより
血中の白血球が急増し
体を守ろうと変異した遺伝子を攻撃・破壊し始める。
このままでは、臓器が1つずつ機能不全に陥り、耐え難い苦痛とともに死ぬことに。


さて、生きるために人はなんでもやるもんです 笑
取り返しのつかない事態へと陥った彼らは何を取捨選択するのか…。


サンドラ・レッドラフ×エミリア・ハンソン、
お二人とも綺麗な女優さんには違いないですが
レベッカ演じたサンドラの方がお気に入り。
切なさに涙を流すか、恐怖に身震いするか、どちらですかね
エアール

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