ブルース・リーを演じる役者さんは大変ですよね。
増して、観客サイドがブルース・リー世代だったら、そりゃあ、もう、大騒ぎですよね。
先ず、姿形が似てなきゃいけない。
アクションが出来る上にブルースに似てなきゃいけない。
さらに、ブルース独特のあの演技もマスターしなきゃいけない。
今回、ブルース・リーを演じた役者さんは、姿形はあまり似てませんでしたが、
アクションとブルースらしい演技は結構似てました。
お話は、実話をもとにしたとありますが、話半分に聞いておきます。
サンフランシスコで調子に乗っているブルースに中国から少林寺の達人が来て戒める話です⁉︎
で、ブルースはその達人と闘った結果、詠春拳から脱却し、ジークンドーを新しく生み出すト云う展開です。
自身の型にこだわっていたブルースが、
まさに型を破って、
ブルースの哲学である、
水の様に生きるト云う思想まで手に入れます。
ブルースのファンのために、
ブルースがその後出演した映画のオマージュ的なシーンも散見できます。
が、ファンとしてひとことだけ言わせていただくと、
ヌンチャクのシーンがあるのですが、
ヌンチャクは、アメリカ映画界でうまく行かなかったブルースが香港に戻って、
我が倉田保昭氏からその存在を教わって、独自の方法で使い始めたのがホントです。
ですから、コノ時代、ブルースは、ヌンチャクに出会っていません。
私って、イヤな奴でしょ。
が、コノ手の映画は途中で破綻する傾向が多いのですが、
ホンの構成がうまく、
最後まで飽きさず見せ切ります。
クライマックスは、
往年の高倉健さんと鶴田浩二さんの殴り込みを彷彿とさせます。
この時の敵がもっと強いか、
その強さを事前に伏線で張っておけば、もっともっと盛り上がったコトでしょう。
しかし、久しぶりのカンフー映画として、充分楽しめました。
カンフー映画ファン、
ブルース・リーファンは観ても良いかなあ…。