がく

ブリグズビー・ベアのがくのレビュー・感想・評価

ブリグズビー・ベア(2017年製作の映画)
3.5
なんだか、全体的に夢を見ているような映画だなと感じた。
主人公ジェームスは、小さな頃から誘拐され、偽物の両親と共に育った。そこで彼はブリグズビーベアというキャラクターが活躍する教育番組を見せられ育ったが、それも偽の父親の手作りの作品だった。
偽の両親の元から救い出された25歳のジェームスは、偽の父親の代わりに、自らの手でブリグズビーベアの新作を作ろうとする。
映画製作は多くの映画ファンに撮って憧れである。しかしそのハードルは高い。まず一人ぼっちじゃ作れないし、脚本作りは難しいし、なかなか上手くいくことは少ないだろう。しかし、この映画ではそれが上手くいくのだ。主人公は観客とおなじただただ作品を観続けたファンに過ぎない。その愛だけで面白い作品が作れるなんて、まさに夢ではないか!
結局、なぜ誘拐されたのか、ブリグズビーベアとはなんだったのか、全くわからないまま終わる。しかし、それこそがこの映画の夢っぽさを増幅させる。同時に物足りないところでもある。映画作りを通してジェームスがどう成長したのか、その描き方が曖昧だった。ただ、周りの人間は変わっていくが、主人公はどうなのか?そこが知りたい。
がく

がく