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赤色彗星倶楽部のlpのレビュー・感想・評価

赤色彗星倶楽部(2017年製作の映画)
2.8
ポレポレ東中野での公開時から少しマークはしていたけど、当時は他の映画を優先していたら、あっという間に公開終了!
「何処かでキャッチアップしたいなー」と思っていたら、5月12日から1週間だけテアトル新宿でレイトショー公開されるということで、このタイミングでバッチリ抑える。

ここから映画の感想。
今作が監督の長編デビュー作であることを踏まえれば悪くない。「クラスにこんな奴いたな」と思えるキャラクターを、一言ぐらいしか台詞が無いモブキャラに至るまで、ややデフォルメした形で配置した点にセンスの良さを感じる。軽音楽部の演奏だったり、床オナニーだったり、唐突に独特なショットを挿入する点も、良い意味で印象的。

惜しむらくは三角関係に文化祭に夕暮れ時と、青春映画のツボは全体的に抑えられているけれど、90分近い尺を維持するには、内容にもう一捻り欲しい・・・と言うか、1つ1つの場面が間延びして少し退屈だった。
SF映画としては「彗星の接近」を軸に、実存主義や生と死に係る寓話との戯れへと風呂敷を広げていて上々の完成度。

物足りない部分もあれど、武井監督の次回作を期待させるには十分な出来映えでした。
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