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赤色彗星倶楽部のcのレビュー・感想・評価

赤色彗星倶楽部(2017年製作の映画)
3.5
不器用だ。繊細というわけでなく。
あまりに薄くて頼りげなく、印象にも残らない時間の中に彼らも私もいた。
いたからこそ、随分経ってから、ぼんやりしていた夕暮れにハッと気がつき泣きそうになったのだろうな。この映画の持つ不器用さ、その魅力に。

きっと忘れたことがたくさんある。「青春は、普遍的に平凡で、余韻だけが鮮やかだ」という言葉がひどく胸に迫る。
中盤の下校シーン、夕陽の光が頰に染み込んでいる、煌めきとは違う感じや、ラストシーン、永遠に近寄れず戻れない時間(止まった時間)の表現の仕方が目の奥に焼きついている。
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