しままつのJ

007/ノー・タイム・トゥ・ダイのしままつのJのレビュー・感想・評価

5.0
2006年のカジノロワイヤルから始まったダニエル・クレイグ版ジェームズ・ボンド、前作の“スペクター”で完ぺきな終わりを迎えたと思っていたが、それを上回る、これぞ本当に完ぺきな終わりだ。と思うほどの出来でした。

芸術的なオープニングと、お決まりの銃口から見えるボンドが発泡するガンバレルシークエンス。始まってものの数分で鳥肌が立ちました。

シリーズ5作通してのテーマ、ジェームズ・ボンドの「逃げられない過去」「裏切り」「因縁」「愛」が完結したと同時に今回は「家族」というテーマが加わり、より人間ジェームズ・ボンドに寄り添った作品だったと思います。

アクションはもちろんのこと、シリアスな部分も美しいビジュアルが際立ち、さらには力強さまで感じる映像、そして想像もしていなかった結末に、まだなかなか感情の処理が出来ていないのが正直なところです。

前4作を絡めた複雑な内容ではあるものの、そんなことは気にならない程、これだけ待った甲斐のあった集大成といえる…エモーショナルな結末だったと思う。
これは観た人と語り合いたい。

ここまで感情的になった映画は久しぶりだ。
はっきり言います。ハンカチ必須です!!

15年間ジェームズ・ボンドを演じたダニエル・クレイグに感謝とともに、真の完結を撮ったキャリー・ジョージ・フクナガ監督に拍手を送りたいと思います。
そしてダニエル版のOO7全5作をスクリーンで観れたことも感慨深く、壮大な結末を観れて誇らしく思います。
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