このレビューはネタバレを含みます
前情報無し、レビューは読まず、レビュアーさん達の評価点が高いことだけを頼りに鑑賞。正解だった。非常に優れたドキュメンタリー。
場所はイランの少女更生施設。内容は監督から少女達へのインタビュー、少女達同士の会話。少女達の口から聞かれる犯罪歴は殺人、強盗、窃盗、麻薬、売春などなど。。。
監督のインタビューに応えるその姿は本当に可憐な少女達。環境が環境でなかったなら、きっとこの中の多くは幸せな、また幸せを与える存在になっていただろうと信じられるキャラクターの面々。監督はそんなキャラクターを本当に良く引き出している。仲間思いで、絵や唄や人形劇を披露する、また仲間の赤ちゃんをあやす彼女らは心優しく才能に溢れている。皆で声を揃えて唄う歌は、字幕の訳に悲しい言葉が並んでいるけれど、それを陽気に唄う彼女たち。。。彼女達の多くが、家族や親戚から凌辱された経験を持つ。
幸せになれるはずの彼女達のその幸せを奪った環境はイランだけではなく、どこにでも、日本にもあるのだろう。監督の、それを変えなければいけないという真摯な訴えが聞こえてくるようなドキュメンタリーだった。
