くろすけ

去年の冬、きみと別れのくろすけのネタバレレビュー・内容・結末

去年の冬、きみと別れ(2018年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

原作未読。
各方面から評価が高かったので気になってレンタル。

映像がとてもきれいだった。色彩が場面にあってるし、岩田剛典さんの服がだんだん暗くなってて、主人公の心情のようだって思ったけどそんな単純なものじゃなかった。

綺麗なのに狂気的な、人を思う気持ちが普通で善良な青年を怪物に変えた、優しいけれど残酷なお話だった。
ニーチェの深淵を覗くとき、深淵もまたあなたを覗いているという言葉を思い出した。
この話では覗かれていたのは姉弟の方だったのかもしれないけれど。

すごく構成が上手くて小説を読んでるみたいだったし、それをリアルに目の当たりにしているようですごかった。
時系列も混乱しないけど気がつかないように配慮されててすごい、本当に面白かった。

岩田剛典さん、顔がきれい…って思ってばかりだったけど狂気的になったり、左目だけから涙をこぼしたり繊細だった。

全てをわかった上でもう一度見たいし原作もよみたくなった。
去年の冬、君と別れ。僕は怪物になった。に全て込められている。
くろすけ

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