しろくま

カンナさん大成功です!のしろくまのレビュー・感想・評価

カンナさん大成功です!(2006年製作の映画)
3.6
2022.11.13/248/GYAO
〝お前は才能はないが綺麗でスタイルは抜群じゃないか。カンナはお前の影武者に過ぎないのだから。とにかくカンナを利用するんだ。優しくしろ。逃げられたら終わりだぞ〟

〝白鳥麗子でございます〟や〝おそるべしっっ音無可憐さん〟などの勘違い女子のギャグ漫画を手掛けている鈴木由美子さんのヒット作〝カンナさん大成功です〟の映画化。漫画では、学食のおばちゃんのカンナさん。数百万円かけて全身整形をして美人になってもこれまでの習慣や考えから抜け切れず、美人らしからぬ振る舞いばかりしてしまうギャップが結構笑えたのだけど…。韓国版の本作では、音楽業界が舞台。才能はあるけど見た目がイマイチという理由で、人前で歌わせてもらえず、舞台裏でスター歌手のゴーストシンガーをする日々のカンナさん。思いを寄せるプロデューサー、サンジュン(チュ・ジンモ)だけは、彼女に優しくしてくれていたのに、実は、カンナさんを利用していただけだったと知って…。

もっと笑える映画を期待していたけど、表舞台に立つことができないカンナさんの悩みは深刻。親友からも〝女には3種類ある。きれいな女はブランド品。ふつうの女は既製品。あんたは返品〟と手厳しく言われていて、可哀そう。整形をしたらすべてが上手くいくと思われたのに口の悪い親友からは怪物呼ばわりされて…。念願の歌手デビューを果たしても問題は山積み。コンサートは目前に迫っている。どうするカレンさん。

全身整形女子のラブストーリーという設定はそのままだけど、鈴木由美子さんの作品のテイストとは、ちょっと違うかな。鈴木由美子さんの漫画のようなギャップが大きすぎて空回りしてしまうのが笑える作品といえば、ムラタコウジさんの〝高嶺のハナさん〟がお勧め。ポンコツ社員の弱木強くんが好きだけど、いつもきつく当たってしまう最強バリキャリOLの高嶺華さん。恋愛ポテンシャルは小5どまり。ドラマ化もされていて現在シーズン2が絶賛放送中。 漫画も試し読みができます。
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