TOT

コンプリシティ/優しい共犯のTOTのレビュー・感想・評価

2.0
身分を偽り日本の蕎麦屋で働く中国人青年と、蕎麦屋主人との交流。
台詞が紋切り型でよく話す割には、人物がなぜそう思うのか話していない、台詞の応酬が一往復くらい抜けてるような、会話が繋がらないシーンが多く見受けられた。
それは異なる言語圏の会話によるディスコミュニケーションではなく(そういうシーンもあったが、それは機能していた)、単純に日本人的な思考で観客もわかるだろうという会話の省略に思え、演技や演出、映像表現でも補完されないので、台詞が上滑っている。
カメラも揺れすぎて落ち着きがない。
とにかく、人物がなぜそんなことするのかわかるようでわからないし、その割にどうでもいいことはよく話す。そして怒鳴る。とても日本的。
留学する日本人女性は妖精かなというくらい設定も台詞もフワフワしている。
主人公の機微や周囲の人物とのやり取りは、言葉のわからない中国パートの方が良く描けているように見えたが、ラストの展開はオチに困って苦し紛れにつけたような感じでいただけない。
中国人青年役の彼は良かったです。
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