このレビューはネタバレを含みます
光州事件をもとにした実話。
主役は「パラサイト」で寄生する家族の父を演じたソン・ガンホさん。
マーシャルローのもとで民主化を訴える市民と軍民の衝突を描いている。中盤以降の盛り上がりがすごいので、是非最後まで観てほしい。
中盤からの話だが、涙が止まらずティッシュとお友達状態に…。映画化している以上多少のフィクションはあると思うけれど、極限状態であるにも関わらず利他の精神で助け合おうとする市民の姿に、滝のように流れる涙を禁じ得ない。
タイトルは、主人公だけではなく共闘した光州のドライバーたちも含んでいるのかな…という気がした。死をも省みず、市民や仲間を助け続けた。
ピーターは2016年にこの世を去ったそうだが、彼(本人)が晩年、このタクシー運転手との再会を切望するインタビュー映像で幕を閉じる。
タクシー運転手は、もうこの世にはいないのだろうか…?
ピーターの切望、映画化されて活躍が世の人々に伝えられたことなどが、彼の知るところになれば…と願ってやまない。
◆追記
運転手は光州の惨状を目の当たりにしてから痛飲し、1980年代に肝硬変で亡くなられたそうです。